アメリカの大手トレーディング会社のTopps(トップス)が、4月20日よりメジャーリーグトレーディングカードNFTの販売を開始した。初回の販売は4月20日の午後1時(アメリカ時間)から開始される予定であったが、購入希望者が殺到し、一時サイトがダウン。午後1時半より販売開始された。
初回販売開始後は、およそ70分で74,000パックが完売し盛り上がりを見せた。
さらに、Toppsは、"Burn"と呼ばれる限定カードを手に入れることができるイベントを毎週火曜日に開催するとしており、来週以降注目が集まる。
Toppsは2007年に、元ウォルト・ディズニーCEOのマイケル・アイズナー氏によって3億8500万ドルで買収され、現在は特別買収目的会社(SPAC)のマドリック・キャピタル(Mudrick Capital)と経営統合した後に株式上場を行う計画を進めており、その企業価値は13億ドルにおよぶと言われている。
また、今回のNFTトレーディングカードはデジタルアセットの取引に特化したWaxブロックチェーン上で行われており、トレーディングカード販売開始後の4月20日15時(アメリカ時間)時点で仮想通貨WAXは7%程度値上がりした。
スポーツ業界におけるNFT活用の盛り上がり
最近コレクション販売やチケット販売など、スポーツ業界においてNFT活用が盛り上がりを見せている。
有名な事例としては、アメリカのプロバスケットボールリーグのコレクションであるNBA Top Shotがあげられる。同コレクションは2020年10月から発売が開始されており、2021年3月末時点で5億ドル以上の売上が記録された。
NBA Top Shotは、「Moment」と呼ばれる10~20秒程度のNBA選手のプレー動画をカードに封入される形式となっており、デジタルならではの仕様となっている。また、2次流通市場も活発であり、2月にはレブロン・ジェームズ選手のカードが約2,270万円で取引されたことで話題を呼んだ。
運営元のDapper Labs社は、2020年3月に3億500万ドルの資金調達をしたことを発表し、ビジネス面でも大きな注目を集めている。
さらに、アメリカスポーツ業界においては、NBA以外にも米国のプロアメリカンフットボールリーグであるNFLがNFTコレクションの発表やチケットのNFT化などを活用する検討をしていると発表があり注目を集めた。