「MEMORY CARD 001」とは
VRDJのパイオニアでああるGRIME CRAFTがアメリカ時間の4月16日午前0時(日本時間:4月17日16時)に「MEMORY CARD 001」をNFT(非代替トークン)化して販売を開始した。
「MEMORY CARD 001」はGRIME CRAFTが考えるインディペンデントアーティストのためのエコシステムを構築することを目的にしているNFTシリーズの第一弾である。
「MEMORY CARD 001」はVRChatでGRIME CRAFTが作成したバーチャルクラブである「GRIME CANYON」のデビュー・ショー「SPOILER ROOM」に出演したアーティストのために企画されたものである。
そのため、出演アーティストであるGhost Data , Onumi , SwaにNFT販売で得られた利益が分配される。
また、「MEMORY CARD」シリーズを入札したファンは、各バーチャルショーの価値を自分で決めることができ、アーティストを直接サポートできる。
また、落札者には
・自分のアバターに追加することのできるデジタルコレクション
・バーチャルコンサートの3時間半の録音データ
・コンサートのデジタルポスター
・VRChat内でプライベートなバーチャル会場を自由に探索できるアクセスキー
などの特典も用意されている。
今回、コンサートが開催されたVRChatとはVR空間内に自身が作成したアバターでログインすることができ、大人数でコミュニケーションを取ることが出来る「ソーシャルVR」と呼ばれるジャンルのアプリケーションである。
2019年後半までは同時接続数が7,500人から8,500人程度だったが、コロナ禍で利用者が急増し、2020年後半には約3倍の24,000人にまで増加している。
最近ではNFTを絡めた作品の販売はVR空間でのコンサート以外にも音楽業界で活発に行われており、さまざまなアーティストが活用している。
Calvin Harrisはビジュアル・アーティストのEmail Navaとコラボして、デジタルアート5点で構成される作品集、「TECNHOFISH」をリリースした。
また、SteveAokiはアートコレクションの「Dream Catcher」は425万ドル(約4億6000万円)の売り上げを記録した。
また、NFTで販売された作品の特徴としてNFTで販売された作品はスマートコントラクトを利用して、作品の購入者が第三者に販売する2次流通時に作品の製作者にもロイヤリティが入るようにプログラム出来る。
それにより、従来は転売者のみが利益を得ていた構造からNFT化することによってアーティストにも利益を還元することができる仕組みを作ることができる。
GRIMECRAFTは今回のNFTオークションについて、「ライブ後にバーチャルなグッズを販売することでファンはライブの一部を所有することができ、アーティストや会場の継続的な発展をサポートすることができる」と語っている。
今後のNFT × 音楽の発展が楽しみだ。