アート作品から家や靴まで、様々なデータが非常に高値でやり取りされ、話題を集めるNFTですが、その作り方を特集!!
NFTを出展している人はどのように作成し、購入するとどのようなデータが得られるのだろうか?
今回は、NFTをデータ形式ごとに紹介し、NFTを作れて売れる場所であるマーケットプレイスもあわせてご紹介!
NFTを作れるデータ形式とその作品例
最近、twitterの文字から作成された画像、さらには家の3Dデータまで、様々なデータがNFT化され流通しつつあります。ここでは、NFTのマーケットプレイスで扱えるデータ形式とその作品を取り上げる。
【NFTの作成例1】テキストデータによるNFT作成例
NFTを上記のツイートで知った人も多いのではなかろうか。
このツイートは、Twitterの共同創設者でCEOを務めるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏が自身の最初のツイートでNFTを作り、およそ291万ドル(約3億1500万円)で販売したことを述べている。ドーシー氏のツイートによると、その後、販売で得た資金を非営利団体Give Directlyに寄付したという。
このようなツイートをNFTとするサービスを展開しているのが、Cent運営のツイートNFTマーケットプレイス「Valuables」である。このマーケットプレイスでは、様々なツイートがNFTにかえられて、売買されている。日本語対応はしていないが、自分のツイートでNFTを作りたいもののURLを貼付し、metamaskというブラウザの拡張機能として使えるイーサリアムとERC20準拠のトークンを保管するウォレットを設定することでNFTを作ることができる。
【NFTの作成例2】画像データによるNFT作成例
今、アートなどでNFTを作るときに最も使われているのが画像データではないだろうか。ほとんどの主要なマーケットプレイスであつかわれており、比較的どんなユーザーでも作成できるからであろう。ここで、わざわざデータ形式を取り上げずとも、ご存知の方が多いと思うが、画像データは基本的にjpg形式かpng形式で取引されている。jpg形式は背景に特定の色(基本は白)があり、png形式は背景に色がないデータ形式である。
NFTの世界で、最も有名な作品はこの作品ではないだろうか。この作品はbeeple氏によって画像データ形式で作られ、誰でもコピーができる。しかしながら、そのデータの所有権は地球に一つしかなく、その権利は今年の3月に75億円で売却されている。
この作品が販売されたのは、クリスティーズのオンラインオークションであり、makersplaceというマーケットプレイスで作られた。
makersplaceでは、画像や動画などが主なNFTとして取引されている。
makersplaceでの画像データを用いた作品にはほかにこのような商品がある。
https://makersplace.com/markmckenna/when-titans-collide-10-of-10-64318/
【NFTの作成例3】動画データによるNFT作成例
NFTのアートで、次に多いのがこのデータ形式ではないだろうか。youtubeやtiktokの普及に伴って、多くの動画が普段の生活にも浸透している。NFT業界でも動画の活用は進んでおり、ほぼすべての主要なNFTのマーケットプレイスで動画の形式でNFTを作ることができる。使える動画の形式は、一般に用いられているものが多いが、mp4ファイルやgif形式が多い。
画像形式の所で紹介したマーケットプレイスのmakersplaceでも次のような動画がNFTとして作成されている。
https://makersplace.com/useranon/harry-potwalker-1-of-1-63944/
【NFTの作成例4】3DデータによるNFT作成例
NFTがゲームの中でも用いられていることが多いことを知っている人にとってはこのデータ形式の価値は明確かもしれない。
3Dデータ形式で作られた作品やデータもNFT化することができる。これはNFTを支える技術であるブロックチェーンを使ったゲームで3Dデータが使用されることが普及の足掛かりとなった。
3DデータをNFTとして作れるマーケットプレイスは画像や動画のものに比べて少なく、一番有名なマーケットプレイスではopenseaではないだろうか。
minePunkという3Dデータ
また、3DデータのNFT化は、ゲーム以外にも建築領域でも可能である。
筆者自身で作った建築の3Dデータが以下のものである。これは3月に建築の3Dデータ活用のための試しとして作成した。
The first model of VRmall KUROSIO - VRmall
これらの3Dデータは、glbもしくはgltfと呼ばれるデータ形式で保存、管理されており、このデータは基本的にどのデバイスからでも見ることができる。いままで、3Dデータは見たりつかったりすることのできる媒体が限られ、どのデバイスからも利用ができるものはほぼなかったといえる。
しかしながら、このglb形式やgltf形式はどのデバイスからでも閲覧できる。この特徴は、あるデータでNFTを作るときに、データに求められる特徴である。
データの閲覧が特定のデバイスに依存してしまうと、NFTの価値がそのデバイスの有無によって支配されかねないからだ。
このデバイスに依存しないでデータの保存、編集ができる点がほかの3Dデータ形式よりも優れている点であろう。5Gが普及することでさらに利用が高まるかもしれない。
glbデータの作成方法はこちら
News 【建築でのブロックチェーン活用事例】今話題のNFTを建築データで作成する方法 NO.2
NFTを作れるマーケットプレイスのまとめ
NFTを様々なデータ形式で作ることができることは述べたが、ここでは、どのようなマーケットプレイスがあるのかを紹介する。
主要なマーケットプレイスは以下の四つである。
・opensea
・Rariable
・Superrare
・Nifty Gateway
それぞれに違いや特徴があるが、openseaとRariableとSuperrare、Nifty Gatewayの大きな違いはNFTを作るのに審査があるかないかであろう。
OpenseaやRariableはNFTを作る際に審査がなく、メールアドレスがあれば作成ができる。そのため、非常に簡単に出品が可能である。しかしながら、問題点としては出品者が本当にアーティストなのかどうかわからないことを意味し、著作権を無視したNFTが出品されていることがある。
また、openseaは、作品のデータを自社のサーバーで保存しているため、万が一openseaがサービスを終了してしまった場合はそこに保存してあったデータを利用することができなくなってしまう危険性がある。一方で、自前のサーバーであるため、NFT化できるデータ形式が多く、様々なデータをNFTとして作れるところが魅力でもある。
Superrare、Nifty GatewayはNFTを作成することに審査が必要なマーケットプレイスである。この審査は人が行っており、時間もかかるうえかなり厳しいとされている。その一方で、一度アーティストとして認められるとその作品はかなり高額で取引される。また、マーケットプレイス内も著作権違反のものはほぼなくなり、購入者側にとっても価値が暴落しにくい安全なマーケットプレイスといえるかもしれない。現状では、Superrareよりもnifty Gatewyの方が審査が厳しいとされている。
まとめ
今回は、データ形式に注目しつつNFTの作り方を紹介した。利用可能なデータ形式で作品をるつくり、自分の求める働きを持つマーケットプレイスで出品することが肝要であろう。